診断結果
1. 比較に使う金額
国土交通省の調査金額の定義(共通仮設費・消費税を含まない)に合わせるための調整です。
2. 戸あたり工事金額と全国の分布
全国の中央値・四分位は、国土交通省 令和3年度実態調査の値に、時点補正と地域補正を掛けたものです。
位置(パーセンタイル)は同調査の金額分布から算出した目安で、区間内は直線で補間しています。
3. 工事内訳の構成比
金額の総額が平均的でも、内訳の偏りから論点が見えることがあります。
今回計上のない工種は比較から外し、実施する工種だけで全国平均を計算し直して照合しています。
総額に対する内訳
建築系工事のなかの内訳
建築系工事の内訳の全国平均は全体値(工事回数を分けない値)です。
原典には回数別の集計もありますが、図表からどの回数のものか確定できなかったため使用していません。
縦線が全国平均の位置、帯が今回の見積です。「要確認」は
全国平均との差が5ポイント以上あり、かつ比率で1.3倍以上または0.75倍以下の項目に付けています。
差があること自体は良し悪しを意味しません。理由が説明できるかどうかが要点です。
4. 総会・理事会で確認したいこと
金額の位置づけだけでは適否は決まりません。次の点を施工会社・設計コンサルタントに確認してください。
この診断の限界
- 本診断は目安です。金額が分布の上寄り/下寄りであること自体は、見積の適否を意味しません。
- マンションの劣化状況・仕様・工事範囲によって適正額は大きく変わります。
- 基準にした調査の対象工事は2018〜2021年度の施工です。時点補正を掛けていますが、個別の資材価格の動きまでは反映していません。
- 地域補正は労務費の地域差によるものです。材料費・仮設材リース費の地域差は小さいため、補正は大きめに出る方向です。
- 耐震改修を含む工事は、基準にした調査の対象外です。
- 特定の施工会社・設計コンサルタントの評価を行うものではありません。
出典
・国土交通省「令和3年度 マンション大規模修繕工事に関する実態調査」(2022年6月公表・200社818件)
報告書PDF /
掲載元
・国土交通省「建設工事費デフレーター(2020年度基準)」建築補修 …… 時点補正
・国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価」とび工・防水工・塗装工 …… 地域補正
・国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン(令和6年6月改定)」